EVENT REPORT

自分らしく生きるために
―みんなで考える社会課題「ジェンダー編」―

イベントレポート 2021.07.23(fri)自分らしく生きるために―みんなで考える社会課題「ジェンダー編」―

「男らしさ」「女らしさ」とは一体なんだろう。
一人ひとりの幸せのために、今改めて考えてみよう。

「女子力が高いですね」「男の子だからしっかりしなさい」、私たちが生活する中でよく耳にする性別によってわけられた「らしさ」。その理想像に疑問を抱き、苦しんでいる人が大勢いることをご存知ですか?今回は大学生のファシリテーターが中心となり<「男らしさ」「女らしさ」の違和感をどうすれば変えていけるのか>をテーマに、一人ひとりが自分らしく生きていける社会について対話するイベントを開催しました。

身近なことから社会課題を知り・考え・行動する場
パナソニックセンター大阪「あるままBASE」は、若者たちの「もっとこういう社会にしたい」という想いやアクションを応援することで、SDGsの達成やその他の社会課題の解決に貢献すべく活動しています。

参加者プロフィール

ファシリテーター

  • 雑喉谷藍子さん
    雑喉谷藍子さん

    モナシュ大学
    (Monash University)
    ビジネス・商業学部

  • 長江葵子さん
    長江葵子さん

    近畿大学
    総合社会学部
    社会・マスメディア系
    専攻

ゲスト・コーディネーター

  • 中島潤さん
    中島潤さん

    認定特定非営利活動法人ReBit

参加者 8名

  • みっちゃんさん
    みっちゃんさん
  • ひろさん
    ひろさん
  • じゅんちゃんさん
    じゅんちゃんさん
  • たっちゃんさん
    たっちゃんさん
  • ダディさん
    ダディさん
  • てつさん
    てつさん
  • ヒロトさん
    ヒロトさん
  • なゆさん
    なゆさん

こんな悩みを抱えるあなたへ

  • 「男らしさ」「女らしさ」の理想像に悩む
  • 周りに合わせてしたくないことをしてしまう
  • 若い世代と親・祖父母世代のジェンダー問題への価値観が違う
  • メディアが発信する性別のイメージに苦しむ
  • 自分らしさを隠して生きている

イベントレポート

今回のイベントは対話を重ねることで解決の道筋を立てる参加型セミナー。
身近な社会課題に目を向け未来への第一歩を見つけます。

  1. REPORT1
    ジェンダーをテーマにイベントを
    開催した経緯。
    ―イントロダクション―

    ファシリテーターの雑喉谷さん、長江さんが中心となりイベントがスタート。「男らしさ・女らしさ」への違和感や、「らしさ」によって苦しめられている人が多くいる現状を伝えます。イベント参加者の8名にも参加した理由や関心のある社会課題について自己紹介を交えて話していただき、個々の意見を交換してもらいました。

  2. REPORT2
    「男らしさ・女らしさ」について
    改めて考えてみよう。
    ―ディスカッション―

    まずは「男らしさ・女らしさ」に対するイメージを挙げてもらいます。男性は「頼れる」「経済力」、女性は「美意識」「気配り」など性別によって大きく異なる項目が挙がりました。さらに具体例を用いて「食事を奢らない男性をどう感じる?」「会議にすっぴんで参加する女性は?」とシチュエーションを提案し、それぞれの考えを議論してもらいます。

  3. REPORT3
    あなたは今までに
    経験したことがありますか?
    ―Never have I ever―

    ここで少しアイスブレーク。参加者のこれまでの経験にスポットを当て、ゲーム感覚で気軽に会話を楽しんでいただきます。ファシリテーターからの「あなたは~をしたことがありますか?」という質問に「have」「haven't」のボードで答えてもらい、エピソードトークから個々の経験に基づいた価値観を共有していきます。

  4. REPORT4
    「男らしさ・女らしさ」の違和感を
    どうすれば無くせるのだろうか。
    ―アクティビティ―

    ディスカッションで挙げられた性別による「らしさ」から違和感を感じたものを提示し合い、1つの課題を選出。「背景」「損失」「希望」の順で、どうすれば解決へ導けるのかを話し合ってもらいます。今回議題になったのは身だしなみや服装などの<外見的な性別の固定概念>。未来に向けた前向きな対話が繰り広げられました。

外見的な性別の固定概念

  • 例えば

  • 男性は
    男らしい服
    を着るべきだ

  • 女の子の制服は
    必ず
    スカート

  • 女性はメイク
    するのが
    身だしなみなど

背景

  • 民主主義で多数派が正しいとされている日本の風潮
  • 当たり前が浸透している
  • 学生時代の校則や制服の影響

損失

  • 新しい発想が生まれなくなる
  • 一人ひとりの個性がなくなる
  • 人と違う発言がしにくくなる

希望

  • 誰もが好きなものを自由に表現できる世の中に
  • ありのままで生きられる人が増え、新しい価値観が生まれやすい社会に
  • 「男性用」「女性用」というカテゴライズではなく「ユニセックス」なものがもっと増えてほしい

参加者の声

  • これまでは男性が家事をする「主夫」に違和感を感じていましたが、今回参加したことで得意な方がすればいいんだ、と価値観が広がりました。
  • 子育て中に息子にかけていた言葉を思い返すと、「男らしさ」のイメージから発していたものが多かったことに気づきました。
  • 毎日の生活の中で「自分らしさ」について考える機会は意外と少ないと知りました。今回改めて考える時間になり、参加してよかったです。
  • 参加する前はジェンダーに対する固定概念を持っていないと思っていましたが、対話する中で無意識に「男らしさ」「女らしさ」のイメージが刷り込まれていることを知りました。
  • 人の目を気にして本当に着たい服を選んでいなかったのですが、「自分らしく」着たい洋服を買ってみようかなと思いました。
  • 社会の中で男女のイメージに固定概念があることを知り、価値観の大切さを感じました。
  • 「男らしさ」「女らしさ」のディスカッションで問われた、逆の性ならばどう感じるのだろうか?という視点が新しく、広い視野から物事を考えられるようになりたいと思いました。
  • 「女子力」という言葉に傷ついている人がいることを知りませんでした。性別で区切るのではなく個々の良い部分に目を向けたいと思いました。

パナソニック 企画担当者の
つぶやき

パナソニック株式会社 ブランド戦略本部
 パナソニックセンター大阪
あるままBASE担当 長島史威

今回は、企画者の二人の大学生との対話の中で、いわば「マジョリティ」にあたり同質的なものとみなされがちな「女性」という大きなグループの内部において、「女性らしさ」という一般的なイメージ(固定観念)と自己とのギャップに、彼女たち自身が幼少の頃から苦しんで来たことが、ひしひしと伝わって来ました。

「実はもう(同調圧力のつらい)日本からは出たいとも思ってるんですよ」、と二人は私に言いました。「気持ちはすごくわかるし、それももちろん否定はしないですけど、その前に、この日本社会の中で二人と同じように苦しんでいる人たち、それも二人のように自由には日本を出たくても出られない人たちを僅かでも救うために、今、自分たちに一体何ができるのかを考えてみませんか」、というところから、このイベント企画は本格的に走り出しました。

きっと二人も、相当に悩み、苦しんだのではないかと思いますが、今回のイベントでは、参加者の心理的安全性を確保できるよう工夫したメンバー選定や空間づくりを心掛け、抽象論に終始することなく具体的な事例ベースでのコミュニケーションを通じて、誰もが持っている「アンコンシャス(無意識の)・バイアス(偏見)」に気づくことを目指しました。

そして究極的には、同じ名前のラベリングをされたグループに属しているように見える人たちも、「一人ひとりみな違う」という、言葉にすると「当たり前」の真理を、みんなが心の底から意識をするきっかけとなったのだとすれば、この試みは成功ですが、その判断は、参加者お一人おひとりに委ねたいと思います。

パナソニックセンター大阪「あるままBASE」では、
活動をともにする仲間となってくれる若手社会人・大学生を募集しています。
ご興味のある方は、Facebookの「あるままBASE コミュニティ」から、
お声がけ下さい!

まとめ

多くの参加者から聞こえてきたのは「自分は固定概念を持っていないと思っていた」という感想です。実は、私たちの生活する社会や目にするメディアの中には性別に対するイメージの刷り込みや先入観が含まれたものが多く、それに対して疑問を抱く機会が少ないということがわかります。今回のイベントでは、具体的なでき事にスポットを当てたことで、改めてジェンダー問題が身近なものであることを考えていただく時間になりました。普段の生活の中でも、お互いを尊重しながら意見を交換することで、多様性の理解が広がり「自分らしさ」を見直すきっかけになるかもしれません。

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